そば居酒屋『髙田屋』などで一世を風靡したタスコシステムが破産

そば居酒屋『髙田屋』、焼鳥『とり鉄』などをフランチャイズ(FC)展開していたタスコシステム(本社・東京都文京区、山本健一郎代表)は、6月15日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
タスコシステムは1986 年10月に創業、88 年10月に法人改組した。06年5月から純粋持ち株会社として、『北前そば高田屋』や焼鳥の『とり鉄』などの飲食店チェーンを展開するタスコグループ各社の管理業務代行、金融窓口機能などを手がけていた。
タスコシステムは北海道の札幌市で飲食店を目的に高田貴富氏が創業して以来、高田屋を中心に展開してきた。
01年9月には店頭市場(現・JASDAQ)に株式公開を果たした。その後、とり鉄、『暖中』、『升屋』、『月の虎』などの業態を立ち上げてFC展開で店舗網を拡大し、08 年9月には直営、FC合計で約 101 店を擁していた。
売り上げ的にもピーク時の03 年12月期には約 182 億 3700万円を計上し、レインズインターナショナルの焼肉『牛角』や『鳥でん』と共に、ベンチャー・リンクグループの一角を形成していた。
しかし、急激な業容拡大に伴う新規出店・改装費用や人件費、管理費用などの増加、顧客のブランド離れ、新業態の失敗などで業績は悪化。社長の高田氏はその責任をとって退任し、FC関連の投資ファンドによって立て直しを図ったが失敗した。
05 年 10月には新たに投資ファンドのジェイ・ブリッジの資金支援を得て、立て直しに努めていたが実を結ばず、06 年5月からは持株会社制に移行。タスコシステムは純粋持ち株会社となり、会社分割によって札幌タスコ、東京タスコ(解散)、とり鉄、髙田屋など地域・業態ごとに新会社を設立し、傘下に収めていた。資金繰りが悪化し、債務超過、返済困難を理由に監査法人は意見不表明とし、ジャスダック市場がその影響は重大であるとして、08年12月には上場廃止となっていた。
組織再編などもあり、08 年12月期の売上高は約1億7200 万円(連結売上高約54億100万円)に減少、当期純損失は約36億5900万円(連結売上高約 37億9100万円)と4期連続の大幅欠損となっていた。
さらに、グループで運営していた飲食業態は店舗ごとにグループ外の企業に切り売りし、実質的な活動は停止状態になっていたところに、今回の措置となった。負債は現在、調査中だという
なお、運営していた各飲食店事業については他の企業に譲渡されるなどして、多くが店舗・ブランドを継承して現在も運営されている。
また、創業者の髙田氏はタスコの社長を辞任後、現在介護関係の事業を起業し、小規模デイサービスの『ヴィレッジ』、『ケアーズ』や有料老人ホーム、訪問介護など介護サービス事業を展開している。

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フランジャ編集部

筆者:フランジャ編集部

フランチャイズ総合メディア『FRANJA(フランジャ)』の波多野陽子・編集長および編集スタッフが執筆。日本のフランチャイズに関わる日常的な出来事からトップ人事まで幅広く伝える内容で、フランチャイズ産業界の動きが知りたい方必読