買取専門店『おたからや』の指定業者が破産!

貴金属、ブランド品、切手、古銭などの買取専門店『おたからや』をフランチャイズ展開する株式会社いーふらん(本社・横浜市、渡辺喜久男社長)の買取業者(換金先)である株式会社FAMM(本社・神戸市中央区、粟屋義弘代表)が経営不振で破産し、おたからやの加盟店の多くが影響を受けているという情報が流れている。

FAMMは『切手買取屋』のブランドで切手買取専門ショップなども運営していたが、既にシーフォー株式会社(本社・大阪市北区、宮田達也社長)に今年7月7日に切手買取屋の運営サイトが引き継がれている。

FAMMは今年6月17日に神戸地裁に破産を申し立て、6月29日に破産手続きが開始されている。負債総額は3億9700万円。FAMMも一旦買い取った貴金属などを、別の買取業者に持ち込むというビジネススキームだが、この“別の買取業者が誰なのか”は明らかになっていない。

いーふらんは2009年6月から全国300店限定でおたからやブランドでフランチャイズを開始し、積極的な加盟店募集で知られ、現在150店舗以上展開しているという。

このおたからやの特徴は①月間固定のロイヤルティ(月額10万円)②本部を通さずに売却業者(換金先)と直接取引できる③多くの買取商品を取り扱えるため集客性が高い④在庫リスクがゼロで、即日換金化できる現金商売⑤低投資(330万円~)であること――などをウリにしている。

こうしたフランチャイズパッケージを強調し、現在も、多くのフランチャイズ関連のアフィリエイトビジネス(フランチャイズ本部一括資料請求)のサイトを最大限に利用して加盟店を募集している。

このおたからやの指定買取店だったFAMMが破産したのだから、おだやかな話ではない。指定買取店ならば貴金属など商品が最も多く集まるはずで、それら商品を処分(現金化)すればそれなりの利益を得ただろうことは容易に想像できる。

しかし、現金化できずに在庫として抱えなければならなかったとしたら、資金繰りが悪化することは明らかで、そのゴールが今回の破産だったのではないか。

おたからやの加盟店についても同じことがいえないだろうか。現在、金の価格が世界的に高騰しており、客が金製品を持ち込むケースはブーム化すらしている。金の買取については金価格の相場を無視できないだろうから、相場に応じて買い取ることになる。

ところが、その金を現金化できないとなれば、おたからやのフランチャイズビジネスのパッケージは根底から崩れることになりはしないか。

かつて、おたからやの加盟契約書には、「加盟店が買い取った商品の売却先は、本部から指定された売却先以外に商品を売却してはならない」と記されていたそうだ。

FAMMの破産でこの条項は削除されているようで、それは当然のこととして、加盟店は安心して商品を買い取り、現金化できるとフランチャイズ加盟したのではないか。

おたからや本部は、新たな換金先を探し、加盟店に紹介、あるいは斡旋していると思われるが、加盟店の役割があるのは当然だが、本部の役割をしっかりと果たすことがフランチャイズ本部の要諦である。

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フランジャ編集部

筆者:フランジャ編集部

フランチャイズ総合メディア『FRANJA(フランジャ)』の波多野陽子・編集長および編集スタッフが執筆。日本のフランチャイズに関わる日常的な出来事からトップ人事まで幅広く伝える内容で、フランチャイズ産業界の動きが知りたい方必読