「衣装レンタル業・レンタルブティック」の独立開業で儲かる成功の極意。メリット・デメリットも解説。

目次

「衣装レンタル業・レンタルブティック」の開業が儲かるメリット。失敗すると儲からないポイント

冠婚葬祭業者との連携

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」の成長戦略を考える上では、冠婚葬祭業者へのアプローチも考慮する必要がある。
    これには、ホテルや結婚式場、レストラン、ゲストハウスだけでなく、冠婚葬祭互助会も含まれる。結婚式だけでなく、葬儀時の礼服の需要も考慮する必要がある。

フランチャイズの機会:ニッチ市場への展開

  • 事業所の70%以上が専業ビジネスとして展開しているが、兼業事業所の売上規模は大きいという特徴を持っている。
    フランチャイズ展開をしている事業者も存在するが、加盟店の数は、全体の事業者の中でも比較的少ない。フランチャイズの加盟検討者からすると、ニッチな有望ビジネスと捉えることもできる。

ブライダル需要の将来展望:市場縮小への対応

  • 事業コンセプトにもよるが、マクロ環境で見ると、ブライダル需要は縮小していくことが考えられる。

在庫戦略:多様なニーズへの応答能力

  • 開業資金などは大きくなってしまうものの、店舗の在庫量が大きければ、冠婚葬祭のあらゆる需要に対応することができる。
    小型店で在庫量が少ないような、事業者は強いオペレーションと戦略が必要となる。
  • 基本的には、在庫量がそのまま、その店舗の売上上限となりがちであるが、少ない在庫でも効率的な集客やオペレーションによって利益を伸ばすことができる。

競争と差別化:貸衣装業界の現代経営

  • 現在の貸衣装業は大きく二つに分けられる。一つは「冠婚葬祭用を主体とする貸衣装業」であり、総合貸衣装店やホテル系、互助会系の直営店が含まれる。
    これらは主にブライダル関連の衣装を扱い、高額だがリピートの期待は薄い。
    もう一つは「冠婚葬祭にとらわれない貸衣装業」で、ファッションレンタルの意味合いが強い。

仕入れ戦略:多様なソースからの商品調達

  • 仕入れに関しては、多くの場合、生地、ドレス、紳士服、小物などを卸問屋から仕入れている。
    和装の場合、京都などの産地に出向くこともあり、ヨーロッパブランドのドレスを直接輸入している企業も増えている。
  • 仕入れは、春と秋の年2回、それぞれブライダルシーズンに合わせて行われ、在庫商品の2~3割が入れ替えられるのが一般的である。

リピート顧客の可能性:再婚市場の捉え方

  • 基本的に、ブライダル関連は短期間でのリピートは見込めないが、日本の再婚率は意外にも約27%と高いことからも、長期間で考えると、一定のリピートは期待できる。

業界規模と事業者数

  • 経済産業省の調査によると、貸衣装業の事業者数は物品賃貸業全体の約27%となっている。市場規模は1,000億円を大きく超えており、物品賃貸業の約16%となっている。

季節性と需要変動:ブライダルシーズンの影響

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」は季節による需要の変動が顕著である。
    ブライダル関連衣装が中心であるため、結婚式が多い3月から6月、9月から11月に需要が増加する。成人式や卒業式、七五三などの行事にも対応することで、季節ごとの需要が高まる。

初期投資と収益性:衣装レンタル事業の経済的側面

  • 「商品を貸し出す」という特性からも、開業する際には、まず顧客に貸し出す商材を、一定額の仕入れする必要がある。
    そのため、やや仕入れに関しては開業資金が大きくなりがちであるが、その後は運営年数が増すほど、利益率が上がっていく構造にある強いビジネスモデルと言える。

結婚率の減少:市場規模への影響

  • 婚姻数は「衣装レンタル業・レンタルブティック」の市場規模に大きく影響する。
    1972年をピークに、婚姻数は減少傾向にある。第2次ベビーブーム世代が結婚適齢期を迎えた1993年から2001年頃には増加傾向にあったが、その後再び減少している。
    直近約70年で、婚姻率は半分以下に減少している。
    男女共に未婚率の上昇が婚姻数の減少に影響している。

結婚式のコスト意識:ジミ婚となし婚のトレンド

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」における課題として、以下の点が挙げられる。
    • 少子高齢化の進行や結婚観の変化により婚姻数が減少している。
    • 「ジミ婚」や「なし婚」などの言葉が流行り、結婚式にかける費用の節約傾向が高まっている
    • これらの要因から、ブライダル市場は今後も縮小すると予想される。

顧客サービスの向上:体型合わせと縫製技術の確保

  • 顧客の体型に合わせたお直しを行う。高い縫製技術を持つ人材の採用または育成を行うか、外部の縫製工場や技術者と提携する。

ブライダル衣装の個性化:顧客ニーズの多様化

  • 今後は結婚式の形態や内容の変化、披露宴の演出の多様化に伴い、ブライダル衣装の個性化が進んでいる。
  • ウェディング市場の変化に伴い、和装衣装の需要が減少し、ドレス類の需要が増加している。
    これは、海外式やリゾートウェディングの普及によるものである。
    ドレス類には低価格商品もあり、購入して使用するケースも増えている。

新たな営業戦略:提携先と情報ルートの開拓

  • このような環境変化に対応するためには、従来の結婚式場やホテルなどの営業基盤だけでなく、新規の提携先や情報ルートの開拓が必要である。
    顧客サービスにおいては、ブライダル関連の雑誌やウェブサイト、自社ホームページでの情報提供、予約受付やその他のサポート体制が重要となる。
    顧客の体型に合わせたお直しや、ニーズに応じたコーディネート能力も求められる。

業界信頼性の確保:はれのひ事件の影響

  • 業界の信頼性の確保も重要な課題である。2018年に発生した「はれのひ」事件による業界への不信感を払拭するためには、有用性を担保する取り組みが今後ますます重要になる。

海外式ウェディングの影響:プロデュース会社の役割

  • ブライダル市場においては、プロデュース会社が勢いを増しており、海外式やリゾートウェディングなどを企画・運営するケースが増えている。
    これらの会社からの顧客紹介に際しては、手数料が発生することが一般的である。
    また、結婚式場やホテルなどでは、外部からのブライダル衣装持込みに際して持込み料が発生することが多い。

地域別分布と市場構造

  • 地域における「衣装レンタル業・レンタルブティック」の分布は都市部に集中しており、東京都が最も多く、全国の9%以上を占めている。福岡県、大阪府、兵庫県なども多くの事業者が出店している。
  • 地域別の売上に関しても、東京都が全国の20%以上を占めている。
    基本的には、冠婚葬祭が行われやすい都道府県の方がマーケットサイズが大きくなる。
    そのため、新規開業者は、出店エリアの平均年齢層と、その成長トレンドを調査することで、営業効率性をあらかじめ想定することができる。

手数料と粗利率

  • 結婚式場やホテルへの出店時に売上の30~40%程度を手数料として支払うことが一般的である。
    これだけのマージンを払うことからも「衣装レンタル業・レンタルブティック」の粗利率の高さが理解できる。

百貨店出店の販売構造:売上とマージンの流れ

  • 百貨店への出店の場合、百貨店側が全額の売上を計上し、その後マージンを差し引いた金額が「衣装レンタル業・レンタルブティック」に支払われるケースが多い。

業界の歴史:古着販売からの進化

  • この業界の歴史は、大正時代から第二世界大戦にかけての古着の販売店が兼業として行っていた花嫁衣装や黒留袖の貸出しに始まる。1950年代初頭には現在の貸衣装業の形が確立し始めた。
    昭和40年代から50年代にかけては、戦後のベビーブーム世代の結婚適齢期と経済の高度成長が重なり、ブライダル市場と共に貸衣装業も大きく成長した。
  • 昭和50年代以降、市場は成熟期に入り、貸衣装業界では経営の多様化が求められるようになった。競争が激しくなる中、経営の差別化が一層進んでいる。

商品のメンテナンスと在庫管理:商品価値の維持

  • 商品のメンテナンスを頻繁に行い、商品価値を維持する。在庫管理も適切に行う必要がある。
  • ブライダル関連では、ウェディングプランナーやブライダルコーディネーターなどの専門人材を育成することで顧客満足度を上げる。
  • ブライダル以外のイベントに対応できる人材を育成し、顧客の多様なニーズに対応した企画やコーディネートを提供する。

資金管理:季節性に対応した運転資金の確保

  • 季節トレンドが大きい業種であり、特に仕入れの時期に運転資金が必要になる。
    雑誌媒体やインターネット広告などの広告料支払いによっても資金需要が発生する。
    そのため、あらかじめ資金調達の計画を進めるか、強い財務基盤を築く必要がある。

出店関連費用:結婚式場やホテルへの出店コスト

  • 結婚式場やホテルへの出店時には、営業保証金や店舗内装・什器などの関連費用が必要である。
    そのため、出店費用がある程度の額となることからも、場合によっては資金調達が必要となる。

市場規模とトレンド

  • マーケットサイズは1000億円超えと大きいものの、トレンドとしては小さくなっている傾向があり、売上高だけではなく利益額も減少している。
    売上高が減少する一方で、売上原価は増加しているため、利益の圧迫につながっているのだ。
    一方で、黒字企業の平均的な事業規模は拡大しており、売上高と利益額が両方とも増加している。
    勝ち組と負け組が明確に出やすいビジネスと考えられる。

固定資産と在庫管理:貸衣装の会計処理

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」ビジネスは、事業の特性からも、在庫商品と固定資産の貸出用商品に特に注意が必要である。10万円以上の貸衣装は、借却資産として扱われ、固定資産に計上されるのが一般的で、その耐用年数は通常2年とされている。
  • 衣装やかつらに関しては、「器具及び備品」の「衣しょう」の耐用年数が適用される。
    経営をする上では、これらの事業用商品が在庫商品に計上されていないか、減価償却が不足していないかのチェックが必要である。
    また、10万円未満の小物などの処理方法についても確認が必要である。

ライフイベントと市場動向:冠婚葬祭ニーズの影響

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」業界は冠婚葬祭やパーティー等の特別な行事のための衣装を提供する事業である。
  • パーティーの他は、冠婚葬祭ニーズが大きいことからも「結婚が増える」「子供が増える」「亡くなる方が増える」のいずれかの事象が起きると、伸びやすい事業と言える。
    少子高齢化の日本のマーケットを考えると、子供などのマーケットは縮小しているように見えるが、反面で単価が上がっている側面があることからも必ずしもネガティブではない。
    そもそも「衣装レンタル業・レンタルブティック」事業者が対象とするブライダルのレンタルは高単価ビジネスとして優秀である。
    そして高齢化の背景からも「亡くなる方が増える」ことは自明であり、今後も根強いニーズがあることがわかる。

売上計上と代金回収:予約と代金前受けの管理

  • ブライダル衣装の場合、商品受渡しの数カ月前に予約が入り、顧客から代金の一部または全額を前受けする場合がある。
    売上計上時期についてのチェックが必要である。プロデュース会社を介した場合、挙式後に代金回収となるケースがあるため、売上先によって入金サイクルが大きく異なることがある。

キャッシュフロー管理:売上債権と買入債務のバランス

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」ビジネスでは、売上債権回転期間が、買入債務回転期間より長い傾向がある。
    これは、売上によるキャッシュの流入よりも、仕入れによるキャッシュの流出の頻度が高いことを意味しており、営業キャッシュフローは厳しいと解釈できる。

経営戦略の多様化:ブライダル市場以外への展開

  • ブライダル市場が縮小傾向にある中で、従来の経営手法に依存するだけでは困難な経営となる。
    そのため、経営環境の変化に対応した中長期的なビジョンや戦略を設定し、具体的な経営計画を立てる必要がある。

会員ビジネス化とSNS活用:顧客関係の深化

  • ブライダル市場に限定せず、結婚記念日、成人式、卒業式、七五三などの他のイベントにも焦点を当て、会員ビジネス化をする。
    Instagramなどをはじめとした、SNS投稿のための場として展開するのも1つの手である。

顧客データベースの活用:ライフイベントに合わせたマーケティング

  • 顧客データベースを作成できれば、ライフイベントに合わせて、顧客に接触することで、次のビジネスに繋げることもできる。
    ただし、イベントによっては、次回利用までの期間が長くなるため、住所などのデータは引越しによって価値のないものになってしまうリスクがある。
    そのため、比較的資産性の高い、電話番号や、SNS、メールアドレスなどのデータを獲得する必要がある。

販売促進と顧客利便性:デジタルメディアの活用

  • 販売促進には、雑誌媒体だけでなく、ホームページやSNSを活用し、モバイル端末での閲覧が容易な形式にすることで顧客利便性を高める。

「衣装レンタル業・レンタルブティック」のビジネスアイディア

  • 「衣装レンタル業・レンタルブティック」における商品構成は、ブライダル衣装が大部分を占め、その中でも女性用が70%以上を占めている。
    洋装の比率が男女ともに高い。メンテナンスに関しては、頻繁なクリーニングや傷の修理などが重要で、これにより新品に劣らない品質を維持し、商品価値を高めることができる。
  • あえて逆張りの発想で「和服特化型の冠婚葬祭レンタルブティック」を行うというのも1つのアイディアである。
    着物は、布のたたみ方や帯の結び方を変えることで、体型の変化に柔軟に対応することができる。
    そのため顧客の体型がある程度違ったとしても、同じ在庫で対応しやすい。
  • そう考えると、あえて着物などの和服に特化すると、洋服に比べて、多くのサイズを用意する必要がなくて、合理的なビジネスにできる余地がある。
    仕入れの商品数を減らすことができるため、原価の高い高品質な和服を多くのバリエーションで取り揃えることができ、明確な競合との差別化をブランディングの面からも確立することができる。

「衣装レンタル業・レンタルブティック」の開業に、必要な初期費用・開業資金

項目金額
内装工事費¥2,350,000
外装工事費¥2,600,000
什器・備品¥1,350,000
広告宣伝費¥600,000
求人広告費・研修費用¥795,000
仕入れ¥5,380,000
その他費用¥180,000
合計¥13,255,000

「衣装レンタル業・レンタルブティック」は儲かる?収支モデル・損益計算書を公開!

項目金額売上対比率
売上高¥32,000,000100.0%
売上総利益¥29,760,00093.0%
販売費及び一般管理費¥24,050,00075.2%
人件費¥9,630,00030.1%
家賃¥8,410,00026.3%
その他¥6,010,00018.8%
営業利益¥5,710,00017.8%
  • 本記事の内容は調査時点のもので、独自調査による推測の情報を含んでおります。数値等の情報を含め保証されるものではありません。
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