「CD・DVDレンタルビデオ店」の独立開業で儲かる極意。成功と失敗のポイントも解説。

目次

「CD・DVDレンタルビデオ店」の開業が儲かるメリット・失敗すると儲からないポイント

レンタルショップ開業費用と資金調達

  • 新規にCDまたはDVDレンタルショップを開業する際には、理想的には100坪で2万タイトルの在庫はあると良いでしょう。これには、店舗の敷金や保証金を除いた内装費、外装費、什器備品、ラック、陳列棚、POSシステム、DVDプレイヤー、研磨機、防犯カメラ、通信機器などに約4,000万円、加えて仕入れ資金として約1億円が必要とされます。
  • 一方、大手フランチャイズチェーンの場合、300坪の店舗面積で、社員4名、パート50名を想定し、商品仕入れに約1億8,000万円、設備投資に1億5,000万円、FC加盟金に300万円、運転資金や販促費に4,600万円が見込まれます。
  • 開業後、資金調達をするタイミングとしては、最も大きな部分を占めるのが毎月の商品仕入れ資金です。仕入れ額は店舗の規模に応じて異なりますが、月商の約30%が一般的な目安です。特に小規模店では、売上に対する仕入れ比率が高くなる傾向にあります。
    開店直後の数カ月間は、品揃えの充実や固定客の増加を目指して、月商の50%以上の仕入れが必要になることもあります。この際、顧客のニーズに応える仕入れを心がけることが重要です。その他、開業後に必要となる主な資金としては、家賃、人件費、水道光熱費などがあります。

レンタルショップの立地戦略

  • レンタルショップの出店地域に関しては、都市部や郊外を問わず、大きな違いは見られません。「CD・DVDレンタルビデオ店」の典型的な特徴としては、店舗規模が1998年までの平均50坪から大きく拡大しており、VHSからDVD、そしてBDへの移行が進んでいますが、BDのレンタル数は期待に反して減少傾向にあり、DVDの減少分を補うことができていない状況です。
  • 「CD・DVDレンタルビデオ店」の立地に関する動向では、「近郊の主要街道沿い」が最も一般的な選択肢で、その割合は59.0%に達しており、2016年からは4.3%の増加を見せています。次いで人気のある立地は「一般的な住宅地域」「駅周辺や繁華街」「商店街」の順になっています。大型店舗の進出が活発なため、「近郊の主要街道沿い」の立地が引き続き優勢であると見込まれます。

在庫管理と「ダブル在庫」戦略の重要性

  • 在庫管理においては、CDやDVDショップのユーザーの多くが、その月に新たにリリースされる人気タイトルを求めています。事前の評判が高い人気タイトルについては、20~30本程度を多く仕入れる店が一般的です。これは、高い回転率が見込まれる人気タイトルを大量に仕入れることで、リスクを低減できるためです。このように複数の在庫を持つことを「ダブル在庫」と呼びます。ダブル在庫の適正な本数を算出する基準は、予想される顧客数と平均レンタル料金、そして1本あたりの仕入れ価格をもとに計算されます。予想される顧客数は、店の既存会員と新規会員がそのビデオを借りると見込まれる人数を基に想定されます。
  • 平均単価の見積もりにおいては、当日返却、1泊2日、2泊3日の各プランについて算出が必要です。また、当面の目標として仕入れ金額の2倍の売上を設定し、粗利率を50%に保つことが求められます。業務の性質や特徴を理解する上では、CDやDVDの流通経路や業界固有のルールへの深い理解が不可欠です。CDやDVDの仕入れ単価は一般的に定価の約70~80%で、これはメーカーや店舗の規模によって異なります。

レンタルショップの商品差別化とサービス競争

  • CDやDVDのレンタルショップ店では、取り扱う商品自体の差異を作ることが難しいという特性があります。これは、CDやDVDが著作権法によって保護されており、新作のレンタル開始時期が統一されているなど、様々な規制が存在するためです。そのため、ショップは商品の品揃え、提供するサービス、価格設定によって競争を行う必要があります。

レンタル事業の著作権許諾と法的要件

  • レンタル許諾に関しては、CDやDVDは著作権法で保護された商品であるため、レンタルショップを開業する際にはDVDメーカーはもちろん、原作、シナリオ、音楽の各著作権者からの許諾を得る必要があります。これにはビデオ配給元やその他関連する契約手続きが含まれます。
  • 市販されているソフトを一般消費者が購入して貸し出す行為は、著作権者の配布権を侵害し違法となります。そのため、レンタル業務には正式な許諾が必要で、専門の仲介業者や関連業者からレンタル用ソフトを入手する必要があります。許諾を得ずに購入したソフトを無断で貸し出したり、店内で上映する行為は著作権違反とみなされ、法的措置の対象になり得ます。
  • 邦画系のメーカー、例えば東宝、東映、ポニーキャニオン、日活などは、日本映像ソフト協会を通じてレンタル業務の許諾を行っています。この協会に申請し、許諾を得た後、メーカーと個別の供給契約を結ぶことになります。洋画に関しても、洋画メーカーやワーナーホームビデオのような代行卸業者との間で契約を結びます。
  • 契約と許諾のシステムはメーカーによって異なり、開業にあたってはこの点が最も重要かつ複雑な作業となります。契約方式には以下のようなものがあります
    • 商品貸与方式:この方式では、メーカーから1年単位で商品を借り受け、売上に応じた料金を支払います。
    • セルオアレント方式:この方式では、契約後は商品を自由にレンタルや販売が可能です。この方式は主に洋画系で採用されています。
    • フリーダム方式:この方式では、特別な契約なしに仕入れたソフトを自由にレンタルや販売しても構わないとされています。この方式も洋画系でよく見られます。

オンライン動画配信サービスの台頭と市場への影響

  • 近年ではオンライン動画配信サービスが勢いを増しており、ビデオソフト市場の半分に匹敵するほどの成長を遂げています。音楽の世界では、ストリーミングサービスが普及し、聴き放題のサブスクリプションモデルが拡大し、音楽市場は安定しています。youtubeなどの動画プラットフォームで無料でアップロードされる動画・音楽があることも、市場の縮小に影響を与えています。

新作と旧作レンタル料金の動向

  • 売上面では、新作の1泊2日レンタル料金は変動がない一方で、1週間レンタルの旧作は長期にわたり減少傾向にあります。DVDとBDの売上は共に前年度に比べて減少しており、特にDVDの売上減少が顕著です。

レンタルビデオの仕入れと在庫管理

  • レンタルビデオの仕入れについては、店舗の大型化やDVDへの主軸のシフトが一段落した結果、DVDの月平均仕入れ金額は減少しています。しかし、仕入れ枚数の増加から仕入れ単価の低下が見て取れます。BDに関しても同様の傾向があります。
  • 貸し出されるジャンルに大きな変化は見られず、直近2年間で特に目立った変動はありません。
  • 在庫動向では、DVDの平均在庫枚数は5万7,600枚で、前年比98.3%と減少しています。在庫枚数の多い店舗の割合は高く、4万枚以上を持つ店舗が全体の約9割を占め、7万枚以上の店舗は全体の26%を占めています。これは店舗の大型化の傾向を示しています。BDの平均在庫枚数は前年比で5%増の2,055枚で、2,000枚以上の在庫を持つ店舗は26%です。
  • 会員動向では、2017年の平均会員数は前年比で5%減の1万4,568人です。会員の男女比は男性が56%、女性が44%で、男女比が徐々に均等に近づいている傾向があります。

CD・DVDレンタル業界の大型化

  • 課題と展望においては、CD・DVDレンタル業界は成熟産業化が進み、大型店舗化が進む中で、従来の小規模個人経営から資本力のある法人による大型チェーン店やフランチャイズ店への移行が進んでいます。この結果、一部の淘汰が見られるものの、業界全体の売上は成長を続けています。今後も小規模店の減少と大規模店の増加という傾向がさらに顕著になると予想されます。

オンデマンドサービスとの競合とレンタル業界の対応

  • 現在の業界状況は非常に厳しく、いわゆるレンタルビデオ店の伝統的なビジネスモデルだけでは存続が難しくなっています。店舗の戦略やコンセプトを明確にし、消費者のニーズを迅速に把握して他店との差別化を図ること、さらには顧客層の拡大や在庫管理の効率化など、経営の効率化に注力することが求められています。さらに、Amazonプライム(アマプラ)やNetflixのような配信サービスの利便性が向上し続けているため、これらのサービスの拡大に伴い、顧客が流出しないよう対面サービスを含めた細やかな顧客対応が必須となっています。
  • 将来的には、DVDやゲームソフトのレンタルに加えて書籍の販売を行う複合型店舗が増える一方で、映画や音楽を自宅で楽しむライフスタイルが主流になりつつあり、動画配信や音楽配信サービスが益々重要になると考えられます。アメリカでは既に大手のCD・DVDレンタルチェーンの閉店が相次いでいるため、市場の変化には特に注意が必要です。必ずしもレンタルビデオ店が同じ戦略を歩むべきではありませんが、実際に、Netflixも元々はDVDのレンタル事業から成長をしましたが、見事な業態変換により、大きく伸長しました。

CD・DVDレンタル業界の歴史と現状

  • ビデオ著作権保護監視機構の設立が1984年に行われ、それにより日本では「CD・DVDレンタルビデオ店」業界が公式に始動しました。2003年には、ビデオセルおよびレンタルの市場は5000億円を超える規模に達していましたが、その後は市場が縮小し続け、2017年には3430億円まで落ち込みました。

業界の二極化と大型化傾向

  • 業界内では、大手チェーン店が複合型店舗の開店を積極的に進めており、結果として店舗の規模において二極化が進んでいます。特に映像ソフトのレンタル部門では、2000年の時点での平均店舗面積が53.7坪から、2017年には86.6坪へと拡大し、店舗の大型化が進行していることが見受けられます。

DVDレンタルの流通経路と商品の多様性

  • DVDソフトの流通については、レンタル店は通常、メーカー、販売会社、専門卸商、2次問屋との間で取引を行っており、これら全てのルートを利用することで多様な商品を取り揃えています。大手企業は自社の販売網を活用しており、書店ルートを持つ書籍取次業者も市場に参入しています。また、2次問屋はレンタル店の細かなニーズに応える便利屋的な役割を果たしています。

経営改善と収益向上のポイント

  • 黒字企業の平均では、売上総利益率が約50%程度に達しているものの、人件費などの経費が収益に大きな圧力をかけているため、売上高営業利益率はわずか1%と非常に低い水準にあります。人件費の上昇は避けがたく、業界での黒字維持には、他店との差別化や高利益率の商品の取り扱いなど、戦略的な取り組みが求められます。

決済手段の多様化と資金管理の高度化

  • 店舗運営においては、決済手段の多様化が進んでおり、電子マネーやクレジットカードの利用が増加しています。このため、決済手段の拡充とそれに伴う資金繰りへの注意が必要です。また、仕入れ方法には一括支払い方式と収益連動方式があり、資金管理の高度化が求められています。
  • 経営改善や収益向上のポイントとしては、大型チェーン店との競合による店舗規模の二極化、品揃えによる集客力の差、適切な商品・サービスの提供、レンタル料金の適正設定など、顧客のニーズを踏まえた差別化戦略が重要です。市場の厳しい環境の中で、差別化戦略に経営資源を効果的に配分し、業界動向との比較分析を通じて自店の強みと弱みを明確にすることが収益向上への鍵となります。

著作権法の理解とレンタルビジネス運営のリスク回避

  • 著作権法に関しては、著作物を公に上映する権利(著作権法22条の2)、映画著作物の複製物による頒布権(著作権法26条)、2次的著作物の利用に関する原著作者の権利(著作権法28条)など、権利関係の理解が不可欠です。これらの法的知識を踏まえた運営が、音楽・映像記録物賃貸業におけるリスク回避とビジネスの発展に寄与します。

CD・DVDレンタル市場規模と動向

  • 市場規模については、日本映像ソフト協会の調査によると、2017年のCDおよびDVDレンタル市場は、主要商品であるDVDの貸し出し数が減少傾向にあり、月間平均の売上高は前年比89.2%の464.4万円にとどまっています。Blu-ray Disc(BD)の貸し出し数も減少しており、DVDの減少を補うには至っていません。VHSビデオの売上、貸し出し数、仕入れ数およびその金額は、一貫して減少しており、日本映像ソフト協会は2009年にはこれらの調査を終了しました。
  • 本記事の内容は調査時点のもので、独自調査による推測の情報を含んでおります。数値等の情報を含め保証されるものではありません。
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