インテリアデザイナーの独立開業で儲かる極意。成功と失敗のポイントも解説。

目次

「インテリアデザイナー」の独立開業が儲かるメリット・失敗すると儲からないポイント

インテリアデザイン業界のビジネスモデルとサービス提供形態

  • インテリアの設計から施工までを一手に引き受けるインテリア施工会社が存在する一方で、デザインはインテリアデザイン業が担当し、施工は別の業者が行うケースもあります。
  • 特にホテルや店舗、飲食店などの内装デザインが重視される分野では、このようなサービスを提供するアトリエ系のインテリアデザイン事務所が顧客の主要な対象となっています。

インテリアデザインにおけるプロジェクト管理とクライアント対応

  • インテリアデザインの一般的な取引プロセスは、クライアントとの初期打ち合わせから始まり、提案、契約、制作、そして納品(施工)の順をたどります。特に店舗の内装設計では、設計から施工完了までの期間が約3ヶ月かかることが多いです。契約に関しては、クライアント直接との契約、あるいは元請け事業者(例えば建設会社やディスプレイ会社など)との間で行われるケースがあります。
  • インテリアデザイナーは、空間の構成だけでなく、家具や照明などのプロダクトデザインにも従事することがあります。製造業でのデザイン開発プロセスでは、外部デザイナーが企業の新商品開発に全面的に関わることもあれば、商品開発プロセスに部分的に参加する、あるいはデザイン開発だけを担当することもあります。
  • インテリア関連の企画やデザインは、インテリアデザイン業者のみならず、大手メーカーやディスプレイ会社の内部デザイナー、施工会社のデザイナー(インハウスデザイナー)によっても行われます。

受託型サービスとしてのデザイン業界の役割と機能

  • 経済産業省の報告書によると、デザイン業界は、主にメーカーや広告会社からの委託を受けて活動する受託型のサービス業として位置付けられています。加えて、クライアントの新商品開発や企業戦略に関するコンサルティングを提供することもあります。インテリアデザイナーは、商業施設や住宅の内装デザインだけでなく、家具や照明などのプロダクトデザインも手掛けることが一般的です。建築設計事務所は、デザイン業と比較して業務範囲が広く、構造計算や施工監理も含まれます。

インテリアデザインに求められる快適性と調和:新たな価値創造

  • 市場のニーズが多様化する中で、インテリアデザインには安全性、機能性、経済性だけでなく、快適性や個性、そして建物全体との調和やコーディネートが求められるようになっています。一般家庭では既製の内装材を用いることが多いのに対し、ホテルや店舗などの商業施設では、コンセプトに合わせた独自の空間構成や室内演出が行われることが一般的です。大型施設では、タイルや金属壁材を特別仕様で使用することもあります。店舗のインテリアでは、ディスプレイやサインデザインとの調和も重要視されます。こうした背景から、インテリアデザインはより専門化し、多様化している傾向にあります。

小規模企業が多いインテリアデザイン業界の市場構造

  • 経済産業省の報告によるデザイン業の市場規模に関するデータでは、インテリアデザイン業はその性質上、工芸的な要素を含み、スケールメリットが生じにくいため、多くの小規模企業から成り立っていることが明らかにされています。業態も多岐にわたります。

国内デザイン業界の課題と国際競争力の向上

  • 日本のデザイナーやデザイン業界は、欧米と比較して産業としての成熟度が低いとされています。これは、大手メーカーや広告会社による内製化指向が強いためで、業界内には中小零細企業やフリーランサーが多く、下請け的な取引形態が一般的です。また、設計やデザインに対する報酬が積算されず、低い対価しか得られないことも問題とされています。これに対処するために、各業界では料金基準やガイドの作成が進められています。
  • 労働力不足や建設資材の高騰が問題となりつつも、老朽化したインフラや施設の整備、都市の再開発などにより、建設需要は底堅いと見る向きもあります。インテリアデザイン業界にとっては、これらの需要をどう取り込むかが、今後の重要な課題となっています。

リフォーム市場の拡大とインテリアデザイン業界への影響

  • 国土交通省の報告によると、2018年度の建築物リフォームやリニューアルに関する投資額は、前年度比4.1%増の約13兆1,000億円と予測されています。このうち、住宅分野が約3兆9,300億円、非住宅分野が約9兆1,700億円を占めています。しかし、新築住宅市場では、多くがメーカーによる規格住宅であり、インテリアデザイン業への直接的な需要は限られています。

世帯構造の変化とインテリアデザイン業界の新たなビジネスチャンス

  • 日本の世帯数に関する国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2023年をピークに世帯数は減少し、単独世帯や夫婦のみの世帯、一人親と子の世帯の割合が増加すると予測されています。このような背景のもと、リフォームやリニューアル、リノベーション市場が注目されています。リフォームは、主に既存の住宅の改修や機能の更新を指し、リノベーションは、中古住宅の機能や価値を再生し、包括的な改修を行うことを意味します。これらの需要の拡大は、インテリアデザイン業界にとって新たなビジネスチャンスをもたらしています。

非住宅分野におけるインテリアデザイン需要の高まり

  • 非住宅分野では、再開発や新築、増改築の需要が高まっています。特に、ホテルや商業施設の整備に伴うインテリアデザインの需要が増加していると考えられます。

経営改善とIT活用:新規開業時の戦略ポイント

  • 新規開業時の経営改善や収益向上には、コストダウンの取り組み、柔軟な人員配置、外注の活用、契約管理や回収管理の徹底、ITの活用などが重要なポイントとなります。

大手企業との競争とインテリアデザインの役割分担

  • 商業施設や飲食店、展示施設などの内装やディスプレイを手掛ける際、多くの大手企業が自社のデザイナーを抱えており、外部のデザイナーやデザイン事務所との競争が存在します。このため、インテリアデザイン業界では、自社のデザイナーと外部の専門家との間で、適切な役割分担を見極めることが重要です。

デザインの市場競争力と経営層の認識変革の必要性

  • 特許庁の報告では、多くの日本企業がデザインの市場競争力に与える影響を十分に認識していないと指摘されています。企業が国際競争力を高めるためには、経営層がデザインの重要性を理解し、積極的に活用することが求められています。インテリアデザイン業界も例外ではなく、デザインを通じた価値創出と市場開拓が今後の成長の鍵となるでしょう。

デザイン業界の市場拡大と専門性の重要性

  • 中小企業庁の「中小企業白書」によると、デザイン業界は市場規模が拡大しており、企業内のデザイン業務に従事する者や社内デザイナーを含めると、その市場規模はさらに大きくなると予想されています。デザインの高度化や専門性の向上、そして斬新性の追求が求められていることから、分業化が進む中での総合化の重要性が高まっています。これらの課題に対応するためには、営業力や企画提案力の強化、協業によるビジネスの拡大、技術力の向上、そしてITの活用が不可欠です。

インテリアデザインの需要動向と経済情勢の影響

  • デザイン業の事業所数や年間売上高の推移を示すデータからは、景気の変動に左右されやすい業界であることが伺えます。今後のインテリアデザインに関する需要の予測を立てるためには、建築設備投資の動向に注目する必要があります。国土交通省の報告によると、民間住宅投資や企業設備投資の増加が見込まれており、これがインテリアデザイン業界に与える影響についても考慮することが重要です。

インテリアデザインの多様性と包括性

  • デザイン関連の事業は、工業デザインやクラフト、インテリア、商業デザインなどを含む幅広い専門サービスとして認識されています。このうち、インテリアデザインは、室内空間の構成や装飾を中心に扱う分野であり、その範囲は非常に広く、車両や船舶、航空機の内装も対象に含まれます。

料金基準と契約形態の透明化への取り組み

  • インテリアデザインを提供する主な業者には、インテリアデザイン事務所やアトリエ系建築事務所、組織建築事務所、ゼネコン系の設計部門などがあります。これらの業者は、土地所有者や店舗経営者などの発注者から仕事を受注します。建築関連の仕事では入札方式が、設計やデザイン関連ではコンペティションやプロポーザル方式がよく用いられます。入札方式では、複数の業者が見積もりを提出し、その中から最も条件に合う業者が選ばれます。一方、コンペ方式では、複数の業者が具体的な設計案を提出し、その中から最も優れた案が選ばれる形式です。
  • プロポーザル方式は、企業の体制、実績、経験、意欲、技術力、課題解決能力、そして人物評価などを総合的に評価し、設計者を選定する企画提案型の手法です。この方式以外にも、営業提案を通じた受注方法があります。特に大規模な事業者や事務所では、営業活動に加えて、企画・マーケティングや知財管理など、デザインに関連する幅広い業務を総合的に取り扱っています。しかし、インテリアデザイン業界では営業専任者がいない場合が多く、新規取引の開拓は主に人脈や口コミに依存するケースが多いです。
  • インテリアデザイン業務のプロセスは、基本構想の作成から始まり、基本計画、基本設計、実施設計、そして制作・施工管理に至るまでの段階を経て進められます。各段階では、施主の意図や計画の把握から、具体的なデザイン構想の策定、施工に必要な設計図面の作成、施工業者の選定と契約、工事の監理までが含まれます。
  • アトリエ系建築設計事務所やインテリアデザイン事務所は、展覧会やオープンハウス、同窓会などを通じてネットワークを構築し、実績をPRして仕事を受注することが一般的です。また、デイベロッパーからの依頼で、店内の内装デザインだけでなく、テナント構成や誘致などのソフト面の仕事も含めた依頼がなされることもあります。これにより、インテリアデザイン事務所は、単に空間をデザインするだけでなく、その空間を活用するための包括的な提案を行うことが求められる場合があります。
  • デザイン業界では口頭契約が一般的とされることがありますが、インテリアデザインや店舗デザインの分野では書面による契約が普通です。しかし、実際には契約書を交わさずに業務を開始するケースも少なくなく、特に店舗などの案件では納期を優先し、詳細な販売条件が未定のまま作業に入ることが原因です。
  • 契約書には、依頼内容、期間、料金(デザイン料含む)、知的財産権に関する事項などが記載されます。契約の形態にはスポット契約、プロジェクト契約、顧問契約などがあります。デザイン料の算定方法には、人件費と経費を乗じた方式や、事業の条件に基づく費用に経費を加えた方式などが存在します。
  • インテリアデザイン事業者が行う設計や施工監理、オリジナル家具や照明器具のデザインについては、設計料が明示され、工事監理料を含めた設計監理料の算出には工事料率方式や面積単価方式が用いられます。総工費の約10%が目安とされていますが、純粋なデザイン料で5%を得ることは難しい場合もあります。料金の基準は業界団体によって設けられていますが、実際の取引では多くの要因に左右されます。
  • 決済条件に関しては、プロジェクト契約の場合、一括支払い、分割支払い、ロイヤルティ方式などがあります。分割支払いでは、一般的には3回または4回に分けて支払われることが多いです。支払い方法は現金が一般的ですが、場合によっては手形での決済も行われます。

経営改善と収益向上のための経営判断

  • インテリアデザイナーとして独立するのであれば、経営管理面でのアドバイスを広く受けることが重要となります。多くのデザイン業界の経営者はインテリアデザイナー出身であり、コスト意識や時間管理意識が低い傾向にあります。
  • 経営管理、特に計数管理の知識や能力の不足を補う支援を外部に求めることも立派な経営判断です。個人事務所においては、25~30名程度が適切なスタッフ数とされています。これらのポイントを踏まえた経営改善と収益向上の取り組みが、デザイン業界における競争力の強化に繋がるでしょう。

資金調達とビジネスプランニングの重要性

  • 新規にインテリアデザイナーとして独立し、デザイン事務所を開業する際、資金調達が必要となる場合も多いです。その際、金融機関からは経営者の個人的な経歴や経験、資質を総合的に評価されることになります。

大都市圏におけるインテリアデザイン業界の集中とその背景

  • 従業員数別の事業所数と年間売上高に関するデータを見ると、特に東京、大阪、福岡の3都府県における売上が全体の約8割を占めており、大都市圏に事業所が集中していることが分かります。これは、商業施設や飲食店が多く、リノベーションなどの需要が高いためです。

デザイン業界の三大カテゴリーとインテリアデザインの位置づけ

  • デザイン業界は大きく三つのカテゴリーに分けられ、それぞれ物体、ビジュアル・視覚、そして空間・環境に関連するデザインが含まれます。インテリアデザインは、この中の空間・環境に関するデザインに該当します。

地方でのデザイン事務所立ち上げの課題と可能性

  • フリーランスでインテリアデザイナーとして活動することや、地方でデザイン事務所を立ち上げることは簡単なことではありません。その理由としては、潜在的な顧客が少ない、営業活動を行う余裕がない、発注者との下請け関係、デザインに対する適切な報酬の認識が低いなどが挙げられます。

法規制と知的財産保護:インテリアデザイン業界のリスク管理

  • インテリアデザイン業界は、直接的な法令や許認可による規制は存在しませんが、建築業関連の法律(建築基準法、建築士法など)、消費者関係法規制(消費者基本法、消費者契約法、PL法など)、環境保護関連法規など、関連する幅広い法規制の知識が必要です。また、デザイン保護には意匠法や不正競争防止法が関連しますが、業界内での知的財産への意識はまだ高くないとされています。

経済産業省のデザイン政策と業界の未来展望

  • 経済産業省がデザイン政策を推進している現状を踏まえると、インテリアデザインを含むデザイン業界は今後も発展が期待される有望な分野です。収益向上と経営改善には、経営者が積極的に付加価値の向上に取り組むことが重要です。業界での差別化を図るためには、得意な分野や技術の特定と開発、付加価値の高いサービスの提供が必要となります。これを達成するためには、デザインや技術力の向上、営業力や企画提案力の増強、さらには異業種との交流を通じたビジネスチャンスの創出が求められます。また、ITの活用やプレゼンテーション能力の向上も重要な要素です。
  • 従来の発注元と下請け業者的な関係からの脱却と、プロジェクト全体のマネジメントや総合的な支援を行うことが収益性向上には不可欠です。こうしたアプローチには、コンサルタンティング能力が必要になります。

制度融資とビジネスサポート:独立デザイナーへの支援体制

  • 制度融資に関しては、インテリアデザイン業に特化したものはありませんが、日本政策金融公庫や地方自治体の融資制度が利用可能です。新規開業や事業拡大を目指すデザイナーにとって、これらの知識や制度の理解は事業成功のために不可欠です。
  • 本記事の内容は調査時点のもので、独自調査による推測の情報を含んでおります。数値等の情報を含め保証されるものではありません。
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