- この記事では、「焼肉以外の、韓国料理店」について解説をしている。
そのため、焼肉屋の開業の極意を知りたい場合は、下記の記事を熟読して欲しい。
【失敗する?】焼肉屋の開業準備や、儲かる成功の極意。必要資格や仕入れノウハウも大公開！ - 一般的な飲食店の経営とは違い「旅行気分を味わえる」「韓流ファンが仲間と趣味を楽しむ」などの、独特な付加価値があり、これらのニーズをいかに取り込むのか、ということが韓国料理店の開業を成功させるカギになる。
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目次
韓国料理店の開業のメリット・儲かるチャンス
大手企業が存在せず、後発の起業家にチャンスがある
- 韓国料理店には、圧倒的なシェアを握るような大手企業は日本国内において存在しない。
そのため、ニッチなマーケットながら、後発の起業家であっても、儲かる店を開業できるチャンスがある。
出店エリアに白地が残っている
- 韓国料理は、規制緩和などのタイミングで日本に移住をした韓国人が、コリアンタウンで韓国人向けに店舗数を増やしたことが要因で日本に広まったとされている。
- 韓国料理店は、新大久保などのコリアンタウンに集中しているため、エリアによっては、店舗数が少なく、まだまだ開業の白地エリアが多く残されている状況である。
- コリアンタウンは、東京では新大久保で、大阪では生野に存在する。
根強い韓流ブーム
- テレビや、動画配信サービスのドラマや映画などをキッカケに韓国文化のファンになる人が多く、ドラマや映画がきっかけで、韓国の家庭料理に関心を持つ人が多い。
- 年齢層も広く、若者から中高年に至るまで、幅広い層から人気である。
- そのことから韓国への旅行を趣味にする観光客も多いが、近場の海外とはいえ、高頻度で行けるわけでもないため、近所に韓国料理店を求める人が多い。
定期的なヒット作によって、収益を上げやすい
- テレビや、動画配信サービスのドラマや映画などによって、爆発的な人気作品が定期的に登場する。
- そのため、その作品の中で出てきた料理や、店内の雰囲気を再現するなどの工夫をすることで、新規集客や、既存顧客の単価向上をすることができる。
口コミによって、固定ファンを増やしやすい
- 韓流ファンは、同じ趣味を持つ仲間で行動をする傾向があるため、固定ファンを1人作れれば、その常連が、友人等の仲間を呼んでくれる。
つまり、韓国料理は、比較的口コミによる集客が行いやすいカテゴリーの飲食店なのだ。
メニューが多い
- 韓国料理は、メニューが大量にあるため「何に特化するのか？」「何を看板商品にするのか？」などの経営判断によって、まだまだ業績を伸ばせるチャンスがある。
- 代表的なメニューとしては、純豆腐・参鶏湯・チヂミ・プルコギ・トッポギなどが挙げられるが、本場韓国では、デザート類を含めて、まだまだ人気メニューが存在する。
競合が、あまり力を入れていない隠れた人気メニューを発掘することで、コアなファンを作ることもできる。
現金商売である
- キャッシュレス決済の広がりなどはあるものの、現金決済も多い商売であるため、運転資金を日々の売上から作ることができる。
在庫リスクが低い
- 食材の新鮮さを保つためにも、仕入れを高頻度で行うことからも、在庫リスクはあまりない商売である。
韓国料理店の開業のデメリット・リスク
単価が高くはない
- 韓国の家庭料理を扱う韓国料理店では、比較的安価な店が多く、ランチの時間帯であれば1000円前後で食事を済ませられることが多い。
- 夜の時間帯であっても、2000円〜3000円が中心であり、お酒を提供するタイプの店でも5000円前後となるケースが多い。
- そのため、基本的には、高単価ビジネスとは言い難く「リピート率の高さ」と、「複数人での来店によるテーブルあたり売上の高さ」によって、経営が支えられることになる。
流行っているトレンド商品だけに絞って開業してしまう
- 伝統的な韓国の家庭料理に関しては、基本的に大きな変更というのは生まれづらい。
しかし、韓国料理も幅が広く、日々新しいトレンドが生まれているため、これらのトレンドを組み合わせることで、大きく業績を爆発的に伸ばすこともできる。 - ただし、トレンド性の高い韓国料理だけを特化して提供するタイプの店を開業してしまうと、バブルが弾けた後に、厳しい結果が待っている。
そのため、開業資金の余力などにもよるが、基本的には既存商品に加える形での展開の方が事業としての安定性は優れている。
海外でないと、仕入れられないものを仕入れる
- 最近では、キャッシュレス決済が進んできているものの、現金での決済をする顧客も多いため、あまり大きな資金調達が必要ない。
- しかし、開業前に海外でしか手に入らない厨房機器・家具などを仕入れなくてはならない場合は、輸送費や、倉庫保管費などがかかってしまうため、まとまったお金を必要とする場合がある。
- 開業後も、海外でしか手に入らない食材などを、まとめて仕入れる際には、手元資金では賄えず、資金調達をしなくてはいけない場合もある。
開業初期は検討をしていなかったメニューを開発するために、設備を導入しなくてはならなくなった場合なども大きな資金調達が必要になる。
韓国料理店の開業を「成功させる」ポイント
物販収益を立てる
- 一般的な小売店では手に入りづらいが、優れた韓国の商品などをレジ横のスペースなどを活用することで販売できれば、飲食に加えて、物販の収益を得ることができる。
- 事業者だからこそ、仕入れられる商品や、意外と知られていない商品など、オーナー次第で展開の仕方は様々だ。
仕入れのポイント
- 韓国料理の食材は、新鮮さが求められるケースが多いため、必要に応じて仕入れを高頻度で行うことが一般的だ。支払いは、月末締めの翌月払いが多い。
- 韓国料理で使用するスパイスや乾物は、一般的な卸や小売店では手に入らないことも多いため、専門商社を活用することで仕入れを行うなどが有効だ。
- 最近では、インターネットサイトから、仕入れを行うこともできるが、商品の品質などを直接見て確認することが事前にはできないため、仕入れ量などには注意が必要だ。
- オーナー独自の仕入れルートを開拓することで、原価率を下げられるケースも多いため、積極的な探索が必要である。
内装の工夫
- 韓国料理店には、単純に料理を食べに来るだけではなく「旅行気分を味わいたい」という隠れたニーズもある。
- そのため、店内では、民族音楽のBGMを流したり、生演奏をしたり、装飾や、壁紙の工夫をすることで「韓国旅行気分」を味わってもらうことができる。
ITの活用
- 大手のフランチャイズチェーンなどに加盟をする場合は、生産性の高いオペレーションを実現するためのITツールの導入を本部主体で進めてもらえる。
- しかし、独自に韓国料理店を開業する際には、サポートなしで最適なツールを比較して、導入する必要が出てくる。
- 御多分に洩れず、日本では労働人口の減少を背景に人材不足に陥っている。
そのため、外国人の採用を進める必要があるが、その際に課題になるのは、やはり言語の壁だ。
日本語の習熟度によっては、注文の間違いなどの問題が起きたりトラブルの原因にもつながる。
言語の壁を越えるためにも、各種ITツールを導入することで、生産性を高めることができる。
トレーサビリティと情報公開
- これは韓国料理にだけ言える話ではないが、日本は食品偽装に対する拒絶反応が強い国であるため、店内・ホームページ・SNSなどを通じて、食材の産地やこだわり、トレーサビリティと情報公開をすることで、安心感を持って来店をしてもらえる。
韓国料理店の開業で「失敗してしまう」と儲からないポイント
コリアンタウンへの出店
- 韓国料理店は、新大久保などのコリアンタウンに集中しており、本ば韓国の家庭料理の知識が豊富な人材も多い。
- そのため、既存の競合店のレベルが高く、競合の数も多いため、よほどの勝算がない限りは成功する確率は低くなる。
- コリアンタウンには全国から、韓国好きの消費者が押し寄せるというメリットがあるため、明確な戦略がある場合は、出店によって、大きな儲けを得られるチャンスがある。
「日本人好みの韓国料理」である必要がある
- 本場の韓国で流行っている商品や、韓国で人気の料理が、そのまま日本で流行るかというと必ずしもそうではない。
- あくまでも「日本人が好みの味の韓国料理」を開発することが、日本人をターゲットにする際の成功のポイントである。
- そのため、本場の韓国で流行っていて、日本ではまだ展開がされていない商品だけを頼りに開業することは推奨しない。
海外進出の注意点
- 日本における韓国料理店の成功をさせた後に、海外展開をしていく事業者も存在する。
- 市場が縮小していく日本国内からの脱却という文脈では、優れた意思決定とも言えるが、展開する国には注意が必要だ。
- 食文化や、宗教上の制約があり、韓国料理店が受け入れられないケースも多い。
韓国料理店の開業に必要な「資格・免許」は？
食品衛生法
- 飲食店であれば、保健所の営業許可を得て、指導を受けた上で営業をする必要があある。
韓国料理店の開業に関連する「申請・届出・法律」
出入国管理及び難民認定法
- 外国人の採用をする場合は、入管法に基づいて、在留資格認定証明書が必要となる。
- 居住している市区町村に外国人登録をする必要もある。
外国人労働者の雇用・労働条件に関する指針
- 雇用保険法、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、健康保険法、厚生年金保険法等の労働関係法令等を遵守が必要である。
韓国料理店の開業は儲かる？開業オーナーの、実際の収益事例
- 下記に、実際にヒアリングをした、韓国料理店オーナーの収益事例を紹介する。
- ビジネスモデルの違いから、同じ韓国料理でも、焼肉などの業態よりも、原価率が低く、販管費は高くなる傾向がある。
| 売上高 | ¥182,434,000 |
| 原価 | ¥68,412,750 |
| 売上総利益 | ¥114,021,250 |
| 販売費・一般管理費 | ¥102,163,040 |
| 営業利益 | ¥11,858,210 |
- 本記事の内容は調査時点のもので、独自調査による推測の情報を含んでおります。数値等の情報を含め保証されるものではありません。
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